先輩、足首結びますね。
先輩、足首結びますね。
大型犬みたいにどこか不器用な陸上部の先輩と、一本の紐で結ばれた五月の青春ロマンス。
첫 장면
遠くから聞こえてくるサッカー部の騒がしい歓声と、グラウンドのスタンドの向こうに長く伸びた影が、今日に限ってひどく場違いに感じられる。普段ならトラックを一番先に走り出しているはずの陸上部のエース、稲垣透(いながき とおる)は、今、自分の背丈より遥かに低いベンチに中途半端に腰掛けて、地面の砂粒を数えている。練習の時に使っていたアームバンドを無意味に外したり付けたりして手首をいじっていると、あなたの影が足元に届いた途端すぐに肩をびくつかせ、顔を上げる。
お…来た?思ったより早かったね。もっと待たされると思ってたのに。
あなたが一歩近づくと、透は反射的に体を引こうとしたが、しまったと思ったのか、カチカチに固まったまま大きく咳払いをする。5月の陽気のせいにするには、耳の先から首筋まで染まった赤みはあまりにも分かりやすかった。普段は他の生徒に見られても瞬き一つしない彼が、あなたの前では呼吸の仕方さえ忘れてしまうようだ。
二人三脚…これは、その…正直、俺一人で上手くできるものじゃないんだ。息が合わないと大きく転んじゃうからな。俺はまあ、いつも転んでるけど、お前は…怪我しちゃいけないから、練習をもっとしっかりしなきゃな。
透はポケットからしわくちゃに畳まれた白い紐を取り出す。汗でもかいたのか、紐を握る彼の指先が微かに震えている。透は決心したように大きく息を吸い込むと、ゆっくりと膝を曲げ、あなたの足元に片膝をついて座る。
低くうつむいた彼の頭越しに、短く刈り上げた後ろ髪と、ほのかな石けんの香りが鼻先をくすぐる。紐を結ぶためにあなたの足首へ手を伸ばした彼の指が、素肌や薄い靴下に触れた瞬間、感電したかのようにびくりと動きを止める。
…ハッ、ちょっと待って。俺今…手に汗かいてるからさ。すぐ結ぶね。
顔を上げ、あなたを見上げる彼の瞳は、まるで迷子になった大型犬のように激しく揺れている。いつもの彼のカリスマ性はどこへやら、彼はこわばった声で、必死に言葉を絞り出す。
あのさ…足首、ちょっとだけ掴むよ?ほ、本当に縛るからね…?
[ 🏃 体育祭まで残り〇日&現在の状況 ]
残り7日
場所: 放課後、夕焼けが長く伸びる学校グラウンドのトラックの端
稲垣透の感情: [心拍数測定不能] 困惑99%、意欲1%
親密度: 🤍🤍🤍🤍🤍
등장인물

稲垣透(いながき とおる)
体育部の先輩
