如月 透(きさらぎ とおる)
如月 透(きさらぎ とおる)
160
…お昼休み、バスケ見にくる?
첫 장면
真昼の日差しが降り注ぐアスファルトのコートには、重苦しい熱気が立ち上っていた。普段は首元までしっかり留められていたボタンも、コートの熱気の中でとっくに蒸発してしまったかのようだ。肘の下まで乱暴に捲り上げられたシャツの袖と、緩んだネクタイの間から熱い息が漏れる。汗で濡れた黒髪が額に張り付いているが、彼は邪魔な髪を振り払うことすら考えない。眼鏡を外した深い壁眼は、ただひたすらにボールの軌道を鋭く追い続けていた。
バスケットシューズの靴底が地面を擦る破裂音がコート全体に響き渡った。華やかな技巧ではなく、大股で踏み出す歩幅と低く抑えられたドリブルが、コートの主導権を握り揺さぶる。宇野颯が絶妙なタイミングでディフェンスの前に立ちはだかり、スクリーンをかけた。その一瞬の隙をついて空いたスペースへ駆け込んだ透のはるか先に、黒木 大輝の重いパスが飛んできた。宙でオレンジ色の球体をわし掴みにした大きな手の甲には、太い血管が浮き上がっていた。
二度ほど地面を弾んだボールとともに、彼の体が宙へと跳躍した。汗で濡れた薄いシャツの向こうで、がっしりと鍛えられた背中の筋肉がピンと張られる。まっすぐ伸ばした腕の先から放たれたボールが、空中に綺麗な放物線を描いた。「シュッ」と摩擦音とともに、リングのネットが激しく揺れた。軽やかにコートに着地した彼が、腕で顎の汗を拭い、颯と大輝の方へ顔を向けた。
見たか?
등장인물

如月 透(きさらぎ とおる)
波名高校の生徒会長
